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佐賀県唐津市のフリーペーパー「からっちゅ!」のブログ

この体験に入ったら全員が「職人の顔に!」9月より開催の末盧館「古代人体験教室」

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皆さんこんにちは!からっちゅ!のハラです。

今回は、末盧館で行われた「古代人体験教室」の第1回「石包丁を作ってみよう」を取材しました。

道具はなんと紙やすりだけ!?ひたすら削って作り上げる!?そんな一見大変そうですが、意外にも参加した全員がドはまりした今回の体験、ドドンとご紹介します!

 

古代人体験教室ってどんな教室?

 そもそも古代人体験教室とは?

唐津市末盧館で行われている、その名の通り「古代の人々が使っていた技術や道具作りが体験できる」教室です。

毎年若干内容は変わってくるのですが、今年はこんな感じでー

  • 「石包丁」を作ってみよう・・石包丁は、稲などの穀物を収穫する時に使う道具。古代人同様、手作業で削って作りだします。
  • 好みの「勾玉」を作ろう・・勾玉は昔のアクセサリー。頑張って削って、ぴかぴかに磨いて作ります。
  • 植物で染めてみよう・・・植物由来の塗料を使って染め物をしてみよう。
  • 土笛を使って吹いてみよう&火起こし体験・・・土笛は粘土を使った昔の楽器。作って吹いてみよう。まいぎり式の火起こし体験もあるよ。

 

結構本格的な体験が出来る教室です。対象は小学生以上とのことで、子どもや大人でも参加大歓迎!私が取材を行った際は、小学校1年生から、大人の方まで年齢関係なく参加されていました。(小学校1年生~3年生は保護者同伴となります)

 

ということで、こんな感じで▼

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参加を募集されています!
 

末盧館ってどんな場所?

日本最古の水田の稲作遺跡が発見された「唐津市菜畑」地区にて、菜畑遺跡やこの周辺にあったとされる末盧国の歴史を伝える歴史博物館です。

建物周辺には復元された水田跡や高床式倉庫が、館内には出土した石包丁や、農機具、器や土器などが設置されています。

特に印象的なのが、実物大のジオラマ。当時の生活を模して造られており、どういった建物でどのように生活されていたかが復元されています。

 

▼詳しくは唐津市HPをご覧ください!

www.city.karatsu.lg.jp

 

 

初回の「石包丁を作ってみよう」はこんな感じで!

冒頭でも書いていましたが、石包丁は、元々石を削り出して使いやすい形に加工して使われていた農具です。なので、古代人体験教室でも、石を削って作ります!

 

今回使う道具と素材▼

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体験用の材料は全部末盧館で用意されています。

また、紙やすりも足らなくなったらいくらでも貰うことが出来ました!

体験用の材料として用意されていたのが、

  • 紙やすり(5種)
  • 滑石(かっせき。柔らかめの鉱石で、勾玉などにもよく使われます)
  • ドライバーの様なもの(名称がわからず・・・(^^;)
  • 紐(色は数色あります)

紙やすりは、目が粗いものから細かいものまで用意されていて、粗いもので「石の削り出し、形成」を行い、細かいもので「角などの微調整」「つや出し」を行います。

と、百聞は一見に如かず。言葉での説明ではちょっとわかりにくいのでこのくらいにして。ここからは、実際の様子を写真メインでご紹介します~!

 

▼①まずは鉛筆で半月型の図を書いて、線に合わせて削って形成

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最初は角から攻略~!

▼②次に、大方形が出来たら、半月型の先端がとがるように細かく削る

 ※この微調整が結構大変そうでした!

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角度を調整!う~ん難しい!

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まだかな~?・・・うーん。もう少しこだわりたい!

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削るたびに溜まる石の粉を回収!お兄ちゃんのお手伝い?

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と思ったら、お兄ちゃんとは別に粉でアートを作成!【テーマ:噴火する火山】

※体験できる年齢になったら連れてこれるようにと、今回は付き添いで参加されてました。

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出来た!!

▼③石包丁の形に近くなるほど削れたら、紐を通すための穴をあける

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意外にも削りにくくて難しい!石が割れないように両側から少しずつ!

▼④目の細かい紙やすりで角や丸みを整えたら、目の細かい紙やすりを使い、水につけながらこすってつや出し

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「うーん。角度がもう少しかなー?」

最後の仕上げは石包丁職人さんたちの腕の見せ所!

 ▼全員、納得いくまで 削りとつや出しができたら、紐を通して完成!!

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出来た!!完成!!

「これはうちにいるジャン(ハムスター)のごはんの豆苗を切るのに使う!」

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〈全員〉 出来たー!!

最後は、ママorパパたちの記念撮影ポイント!

 ということで、このような感じで作られます!

ちなみに今回一番驚いたのは、参加した子どもたちの体験に対する熱意!実は、ほとんどのお子さんが自分から「これに参加してみたい!」と応募していて、今回の作業も小学校中学年以上なると、親御さん手は借りずほぼ1人で仕上げてしまうのです!

それほどみんな「体験」に参加したくて、他にもいくつかの体験を応募されていました。

中にはものづくりが大好きで、日頃から川の石を使って作品作りをするお子さんや、まだ小学3~4年生なのにものづくりに魅力を感じて、将来の夢を「陶芸家」に定めているお子さんも!

 

また、お父さん、お母さん方も「小さいうちにたくさんのことを経験させてあげたいから」と、この日のために休みをとって一緒に参加されており、今回以外にも体験系のアクティビティにはよく参加する、というご家庭が多かったのが印象的でした。

 

今後の体験は! 

10月24(土)①10:00~ ②13:30~ ※定員は1回につき20名。

「好みの「勾玉」を作ろう!」

石包丁と同じく「滑石」を削って勾玉を作ります!ちなみに毎年一番人気の体験だそうです。(もう満員で締め切られたかも・・・(^^;)

10月31日(土)①10:00~ ②13:30~ ※定員は1回につき20名。

「植物で染めてみよう」

今回は予定されていたハンカチだけじゃなく、なんと「トートバック」の染め物もできるそうです!塗料も「藍染」と他3種ほど用意される予定です!

11月7日(土)10:00~(午後の部はありません) ※定員は20名

「土笛を使って吹いてみよう&火起こし体験」

この体験は新しい試み!丸く丸めた粘土の中をくりぬいて作る土笛と、一度はやってみたいサバイバルの定番「火起こし体験!」。

 

今年はコロナウイルスの感染が広がったことも踏まえて、中止にしようかと考えていらっしゃったそうですが、小学校や幼稚園より「イベントが次々と中止になっているから、体験だけでも実施してほしい」と多数要望が寄せられたため、今回はソーシャルディスタンスを踏まえた対策を十分にとって開催されました。

 

そのため、今までは定員に達しても数組の受け入れは行われていたのですが、今年は参加人数を今までより少なめにした上で、定員きっかりで募集を終了されています。ちなみに応募枠はどれもあとわずか!!

なので、応募は極力早めに行った方が吉です!!

 

 

 

ちなみにおススメは!

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コロン~。土笛です!

11月の体験ですが、土笛づくり&火起こしが新しく体験に加わっています。難易度は「★★☆」星2つ!石包丁や染め物と少しテイストが違う体験ですが、やりがいがありとてもおススメだそうです!

 

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土笛はこうやって使われていた古代の楽器だそうです!

以上!古代人体験教室でした。

体験教室もですが、末盧館の館内もユニークな出土品が多数展示されています。

ちょっと唐津について学びたいな~、唐津の相当昔のご先祖さんってどんな生活をしてたんだろう?なんて疑問が湧いてきた人は、ぜひ末盧館に行ってみて下さい!

 

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古代人体験教室についてはこちらまで!

 

<古代人体験教室>

場所:末盧館(駐車場無料)

参加費:200円

参加人数:20名(要応募・先着順)

対象:小学生以上(小学校1年生~3年生までは保護者同伴でご参加下さい)

お問合せ

末盧館 ☎0955-73-3673まで

末盧館HP→http://www.karatsu-bunka.or.jp/matsuro.html